都庁マネジメント本部は都庁の空気を変えられるか?

豊洲市場の盛り土問題だが、報道によると

盛り土なし「段階的に決まった」 小池都知事  :日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG30H6H_Q6A930C1000000/

 盛り土を設けず地下空間を整備することは、(中略)段階的に決まったとして、「『いつ、誰が』をピンポイントで指し示すのはなかなか難しい。それぞれの段階で、流れの中、空気の中で進んでいった」と説明した。

という。

問題点とその指摘自体が注目、報道されているが、これからどうするかについての議論と結論を急いで欲しいところだ。

問題点を明らかにしなければ、反省も対策もないのはその通りだが、小池知事の説明がわかりやすいだけに耳目を集めるパフォーマンスに終わらないことを祈る。

ビジネスの世界でも、特に日本においてものごとが段階的に決まっていくことは良くある。

能力・知力・体力に秀でたスーパーマンはなかなかいないうえに、仮にいたとするとその人は重宝がられていろいろな分野や場面に駆り出されるために個々の議論には限定的にしかかかわれないことになる。

そのため決定を急ぐよりも、ある程度時間をかけながら、場合によっては根回しをしつつ周知を集め合議制でものごとを進めるという形になる。そのこと自体が悪いとは私は思わない。

しかしこの場合誰が責任者なのかというと会議体が責任者であり、そのため「共同責任は無責任」に陥ったというのが小池知事の指摘らしい。それを防ぐためには、お飾りではない責任者を設けるか、会議やプロジェクト自体をレビューする機構が必要だったということになるのだろう。けれども優秀な人材あるいはかけられるコストは有限というジレンマに話は戻ってしまう。そこをどのように解決していくのか。

その施策が「都庁マネジメント本部」ということらしい。

豊洲市場:小池知事定例会見(2)メディアが都政に注目 – 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20161001/k00/00m/040/001000c

その目的は「都庁全体に「横串」を刺していく」ことであるが、もともと優秀な官僚組織であるだけに(それゆえに縦割りになってしまっているという反省だとも聞いているが)、「都庁マネジメント本部」が文句や愚痴を言うだけの存在になってしまうことが危惧される。一方、それぞの事案に更に踏み込もうとすると逆に組織の肥大化や審議や手続きの煩雑化にながってしまうだろう。

小池知事のマネジメントに期待したい。

小池知事は以下の本あるいはその表現に言及したという。メディアにおいては、それらの本と小池知事の真意あるいは言わんとしていることとの関係にもう少し突っ込んでもらいたい。

「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3))
「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3))

「甘え」の構造 [増補普及版]
「甘え」の構造 [増補普及版]

もっとも小池知事は「山本七平さん的に言えば「日本の空気の研究」では大学の論文で終わっちゃう。」とおっしゃっているので、それらの本や表現にあまるこだわるとかえって本質を見失ってしまうということかもしれないが。

それと

こういうのは、発表の仕方が悪いのか報道の仕方が悪いのか、我々の受け止め方が悪いのか?

ベンゼンやヒ素が出た豊洲市場は危険なのか 報道から受ける印象と異なる実態 – BuzzFeed News
「ベンゼンやヒ素が出た豊洲市場は危険なのか 報道から受ける印象と異なる実態 – BuzzFeed News」

https://www.buzzfeed.com/kotahatachi/toyosu-risk?utm_term=.mdOoGQyKpx#.gqv29lmz36

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